人間の足のウラの大切さについて、義肢装具士がわかりやすく解説するコラム。今回は足のアーチと心臓の意外な共通点についてお話しします。

足の血液を、誰が心臓に戻すのか

 足のウラは万病に関係しているだけでなく、実は私たちの生命活動にも深く関係していることをご存知でしょうか。

 

 私たちが生命活動を維持し続けるには、細胞に酸素が送られる必要があります。この酸素を運ぶ血液(赤血球)は、心臓という優れた『ポンプ』が作り出す圧力によって、動脈を通って全身のすみずみに送られます。そして酸素を送り届けた血液は、静脈を通って心臓に戻る、と。ここまでは常識です。では、静脈の血液を心臓に送る力を生み出す『ポンプ』とは何でしょうか。特に心臓から最も遠い足のウラなどは、1メートル近く離れた心臓に血液を送らなくてはなりません。実は、足の血液を心臓に送る圧力を作り出しているのが、足の裏の筋肉なのです。

足のウラに、もう一つの心臓がある

 私たちが歩いたり走ったりして足のウラに体重がかかると、足の裏が押しつぶされて体積が減ります。すると筋肉の中の血液に圧力がかかって上に上がろうとします。ふくらはぎの静脈内には「静脈弁」とよばれる組織があり、血流が逆戻りしない構造になっているため、浮き輪に空気を入れる足踏み式ポンプと同じ仕組みで、血液は静脈を通って心臓に向かって戻ってきます。つまり、足の形状が崩れていると、ポンプ機能が正常に機能せず、血流が悪くなり、むくみや冷え性、血行障害などの原因になることもあります。

 デスクワークや長時間の旅行などで1日中座りっぱなしの方は、できるだけ歩いたり、足踏みやマッサージを行ったりすることで、足のウラのポンプを機能させることが大切なのです。


<次回予告>

次回は、これほど重要な足のアーチ構造を正常に保つためにどうすれば良いかについてお話しします。お楽しみに!




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